最近の話

 2003年8月12日   「台風とともに」

  8月12日現在死者8名、行方不明者12名を出した台風10号。ご遺族の方には謹んで冥福をお祈りいたします。

 ところで、私は8日の夜、会社の盆休みが始ったので一路実家のある東京に本州の西の果てから、無謀にも車で帰京する所でした。当日になって台風が接近していると言うことを知ったのですが、時すでに遅しという感じでした。


8日午後7:00
 会社が終わって友人と軽く夕飯を食ってすぐにでも出発する予定でした。台風が直撃しているにも関わらず「台風とデットヒートしてくるぜ!相手は時速35kmだから追いつかれることは無いだろう」と半分ヤケになって冗談半分で連休前の総括めいたものをしていました。


8日午後11:00
 友人とまだ喋ってます。夕飯を9時くらいには食べ終わっていたのですが、何故かそのあと喫茶店に入ってしまい総括が続いてました。総括と言ってもほとんどくだらない話ばかりで、誰が何所に異動だ、この前の飲み会は如何だったとか、なんか興味深い話を始めるので、ついつい話しが盛り上がってしまい時間が経つのと台風が今まさに通過中と言う事はスッカリ忘れ去られていました。


8日午後11:40
 ようやく店を出て、友人と別れ、東京に向うため愛車に乗り込みます。普段ならこういう展開ではお酒が入ってるのですが、そこはオトナとしてわきまえてます(あたりまえ)。シラフで乗り込むトミヤマ26歳。気分は学生。夜の運転なんてヘッチャラです。


9日午前12:10
 トミヤマ26歳。そうは言っても体は社会人。急激な眠気に襲われ高速道に乗って一番初めのSAに入る。そして寝る


9日午前1:00
 寝る寝る。深く寝る。


9日午前3:00
 ひたすら寝る。車の中でもお構い無しに寝る。ちょっと夢も見る。
 たぶんニヤけてた。中身は内緒。


9日午前5:00
 朝焼けとともに目覚める。日が昇ってる事に死ぬほどビックリするトミヤマ26歳。そしてあまりにも時間の使い方の下手さ加減に落胆するトミヤマ26歳。これなら家で寝てたほうが全然疲れも取れたし。。。と後悔するトミヤマ26歳。
 時間を取り戻そうと少し飛ばし目に走ろうとするも、台風10号の影響で制限速度が50kmに規制されている。なんか色々と頭悪すぎだと思いました。
 余談ですが、電光掲示板方式の制限速度の標識がいつもの80km(または100km)から50kmに変わってるのは何の違和感も無いのですが、普通の塗って書いてある標識まで50kmになってるのは不思議でしょうがありませんでした。誰かが夜中に順番に標識を「えっこらせ」と棒ごと取り替えてるのでしょうか?大変な作業だなぁ!


午前7:00
 朝ごはんを軽く取り(とん汁)、小雨がぱらつく中出発。しかしすぐに激しい風雨に突き当たる。恐らく台風の中心からは大分遅れをとっていたのでしょう。台風の目の中に入って全く濡れずに進む計画から大きくずれる。その前に台風の目が高速道路に沿って進む可能性が有るのか等多々疑問あり。
 その雨が激しくなり始めたとき、私の目に一台の黒い日産スカイラインGTR(通称スカG)が飛び込んできました。
 走り屋チックな車の癖に結構安全運転をかましています。どんなやつが運転してるのか、軽く追い抜かしてちょっと覗いてみることに。
 明らかにおかしい。何がおかしいかと言うと、前の座席に二人の男がいて、その二人ともヘルメットを被ってる。普通ありえないですって、どんなに用心深くても一般人が車の中でヘルメット被るのは。。。
 案の定88ナンバーの覆面さんでしたけど。。。危ない危ない気をつけねば。


午前10:00
 「京都南」付近で渋滞発生の掲示。京都南に差し掛かるも、周りの車は大体皆6〜70km前後で走行。確かに普段の100kmが制限速度の時なら渋滞と言えるのかもしれないですが、もう一度言わせて下さい。制限速度は50kmなんですが。。。
道路公団の渋滞の基準がイマイチよくわからんです。う〜む。


午後12:00
 名古屋付近のSAで昼食を取る事に。「まあ、名古屋だし」ときしめんを食べる事にする。
しかし、食べている最中7〜8人の中年旅行組みがワイワイとやってきてこんな事を言いました。
 「昼何にしましょうか?きしめんなんて如何です?」
 「ちゃうちゃう、あんなんきしめんとは呼ばへん。」
 「こしがちゃうねん。もったいない、あんなんに金払うの。」
 あの〜隣で一青年がきしめんってうまいなぁと思いながら食べてるんですが〜〜〜。いや別にSAで本物を求めてる訳ではないのですが、なんにしろ感じわる〜、ズルズル。


午後12:30
 昼食を済ませ出発。


午後12:45
 食後のためか急激な眠気に襲われ即PAに入り、就寝(また?)。


午後13:30
 目覚める。そしてライトが付けっぱなしだったと言う事に気がつく。そしてエンジンを切っていた事にも気が付く。もちろんバッテリーあがってエンジンかかりません(T T)。最悪。


 午後13:40
 PAのショップに駆け込み、ブースターを貸して貰う。側にいたおネエ様が声をかけてくださりバッテリーを貸してくださるとの事。
 いやいや、本当に助かりました。夫婦の方だったのですが、雨の中嫌な顔一つせずご尽力くださり本当に本当に有難う御座いましたm(_ _)m。結局私のバッテリーが古かったせいでエンジンがかからなかったのですが、それでもやはり御礼はしなければならないなと思い、
 「ちょっとお茶でも一杯おごらせてください」と声をかけるも、
 「ええって、ええって、困ってる時はお互い様やで」と颯爽とPAを後にするアネゴ、カッコよすぎ。。。


午後14:00
 結局JAFを呼ぶ事に。初めて高速道路の緊急電話を使いました。


午後14:30
 JAF到着。専用の高電圧のバッテリーでエンジンがかかる。JAF会員でなかったので結構高額にぼられる所だったのですが、私の来た場所とこれから向う所を聞いて、更にこの台風の影響も有ってか不憫に思われ色々と安くしてくれました。ありがとうJAFのおじさん。そこでJAFの会員になる。
 その後「このバッテリー古いから、しっかり充電されるように次ノンストップで2〜300kmくらい走った方がいいかも」ってごく簡単にいわれました。でも、この雨の中ノンストップでこの距離は正直きつかったです。。。
 後で、エンジン切らずに休憩すればいい事に気付きましたが、遅かった。。。


午後17:30
 東京(東名川崎)に到着。ようやく。。。
 しかし、わかってると思われたインターから家までの道のりが全く思い出せず、路頭に迷いながら車を走らせる。ふと後ろを見ると、見覚えのある地名が書かれたバス発見(真後ろを走っていた)。適当な所でいったん停車しバスを前に譲らせるが、譲った直後再び道に戻り尾行
 バスからはぐれてはいけないので、それぞれの停留所でもピッタリとマーク(一緒に停まる)。バスの運転手にとっちゃ相当危ない車に思われたでしょうが、ここは背に腹はかえられません。プライド・世間体・自立・冒険心とかそういったもの全てをかなぐり捨ててひたすら尾行


午後18:00
 尾行からはずれ、ようやく家に到着。ほんとうに無駄に疲れた一日でした。18時間高速って。まあその1/3以上は寝てたんですが。。。拘束道路って感じです。(暗転)

         
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